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恐慌

資本主義経済で起きる不景気が、特に急速、深刻であった場合。

自由競争の原理に基づいている資本主義経済では、生産・消費の国家管理が行われないので、常に好景気と不景気の波が生じる。それはおよそ「好景気→設備投資→需要増加→生産過多→価格下落→生産抑制→倒産・失業の増加→需要低下→不景気(不況)→需給バランスの回復→価格上昇→設備投資→好景気・・・」という循環で起こる。この中で倒産・失業が大幅に起こり急速に不況に転換することを「恐慌」という。
 過剰生産による恐慌は、1825年のイギリスではじめて起こり、それ以後ほぼ10年ごとに起こっている。1900年~1903年の恐慌は弱小企業を淘汰し、独占資本の形成を急速に進めた。恐慌ははじめは資本主義国でそれぞれ個別に起こることが多かったが、世界経済の結びつきが強くなった第一次世界大戦後は、世界同時に起こるようになった。その最大のものが1929年に始まった世界恐慌である。世界恐慌はその克服過程でさらなる対立を生みだし、第二次世界大戦が勃発した。第2次大戦後は世界戦争の要因となる恐慌が二度と起きないように、世界経済のルール作りや金融の規制、財政援助の国際システムなどを進めてきた。しかし、2008年のアメリカでリーマン=ブラザースの破綻から始まった金融破綻は世界同時不況をもたらし恐慌の様相を呈している。
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ノートの参照
第14章1節 ア.帝国主義