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金大中事件

1973年、韓国の民主化運動家金大中が東京で韓国情報部に拉致された事件。

 1973年8月8日、東京都内のホテルに滞在していた大韓民国の野党指導者金大中が白昼、何者かに拉致され、5日後にソウルの自宅付近で解放されるという事件が起こった。金大中は朴正煕大統領の独裁政治に反対し、71年大統領選挙に立候補して惜敗、民主化運動の理解を得るため来日していた。犯行現場から韓国大使館中央情報部員の指紋が見つかり、当初から韓国政府の関与が疑われ、日本でも韓国政府による主権侵害に対する非難が強まった。しかし韓国政府は一貫して関与を否定、日本政府も真相究明をそれ以上求めず、捜査は棚上げとなった。その後、盧武鉉政権は朴正煕軍事政権下での民主化運動弾圧事件の再調査を指示、2006年7月に調査結果を発表、その結果事件は当時の韓国情報機関の中央情報部(KCIA)部長が直接指示した国家的犯罪であったことを明らかにした。ただ、朴正煕大統領自身の指示があったかどうかについては「否定する根拠はない」とするにとどまった。
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ノートの参照
第16章3節 オ.アジアと開発独裁