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実存主義/実存哲学

主として20世紀前半の厳しい現実から起こった自己存在を中心におく思想。

 第一次世界大戦後から、第二次世界大戦後に至る、20世紀の主として前半の危機の時代に出現した思想。人間としての自己の存在を世界観の中心に置く思想は、19世紀までの硬直した観念論哲学と、ナチズム、ボリシェヴィズムなどの権力志向むき出しの政治思想とに対する根元的な批判を含んでおり、不安な個人の心を捉えて広がった。その源流は、キルケゴールにあるとされるが、ドイツのカール=ヤスパース、ハイデッガー、フランスのマルセル、サルトル、カミュ、など多彩な思想が生まれ、文学や映画、絵画などの芸術全般に強い影響を与えた。 → 現代の思想
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