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ハイパー世界史用語集 利用ガイド

この世界史用語集は、世界史を学習している主に高校生、予備校の皆さん、そして教えている教師の皆さんに、情報とヒントを提供するものです。また、大学生や社会人の方の学び直しにもぜひご利用下さい。そして現代の世界を知るために、広く世界史を学ぼうという方、どなたでも参考にしていただける内容を心がけています。

ア.はじめに

『世界史用語集』を使った勉強とは

世界史の用語は、高校生にとっては耳慣れない、未知のものがほとんどです。また教科書の説明はどれも表面的で、出来事にしろ人物にしろ、いきいきと伝わってくるものがありません。また、経済や法律に関する用語もその概念を理解するのがむずかしく、理解を遅らせたり意外な誤解を招くことが多々あります。そこで山川出版社をはじめとする『世界史用語集』が高校生(そして教師にも)広く使われているわけです。特に山川の『世界史用語集』は高校生にとっては手っ取り早く、重要度も教科書記載数から判断できて便利だということで、今や教科書以上に受験の必須アイテム化しています。また「用語集に出ていく語句から出題される」という話はよく聞くことで、山川用語集が「デファクトスタンダード」つまり事実上の基準になっています。“某難関校は用語集を暗記すれば合格する”といった類の話はよく聞きますが、その弊害としてむやみに丸暗記するだけの勉強になってはいないでしょうか。

『世界史用語集』学習の弊害

それは英単語を辞書のアルファベット順に暗記するのと同じで、あまり効果的な勉強法とは言えません。英語で言えば文法や語法にあたる、世界史のいわゆる「流れ」というやつ、つまりは世界史の法則性の理解がなければ、個々の用語知識も生きてきません。世界史の法則性というと唯物史観の旗色が悪くなっているので最近はあまり見かけない言葉になってしまいましたが、歴史にも法則的な、あるいは定型的な変化があるという前提に立たなければ、現在において過去の歴史をふり返り、未来に資していこうという歴史を知る意味が希薄になってしまいます。受験勉強と雖も、歴史の勉強はそのような歴史の本質を考えるものでなければ、無味乾燥な、面白くも何ともない用語暗記に終わってしまうでしょう。

『世界史用語集』に依存しない授業を

また『世界史用語集』は便利ではありますが、時代や地域を越えた概念やテーマを理解するには意外と不便だと言われています。また細部においては重要な用語や人物、出来事が(教科書にないという理由で)抜けていることもよくあります。さらに必ずしも新しく定説化した学説や見直されている事実などが反映しているとは言えません。そこで、特に世界史を教える立場からはこの『世界史用語集』依存から脱却する教材研究が必要となります。とは言っても高校教師としての現役での経験上、雑多な校務をこなしながら十分な教材研究は非常に困難でした。そこで結局“教科書をなぞるような授業”に陥りやすかったのです。もし、このページが、無味乾燥なものではない世界史を学習したい方、また生き生きと面白い世界史の授業をしたいと願っている先生方の、学習と教材研究の一助となれば願うところです。

この『ハイパー世界史用語集』の特色

というわけで、先生方の教材研究と、生徒の皆さんの学習の参考となるような、市販のものとはちょっと違う用語集を作ろうと考えました。それは、時代や地域を越えたテーマや概念をなるべく詳しく取り上げること、教科書にとらわれず、世界史理解に有用で興味をもつことができる用語も取り上げる、かといってもあくまで高校での世界史授業を対象としているので学術的すぎるのではない内容とすることを心がけ、単なる用語解説ではなく、授業の際に使えるエピソードや、実際の大学入試問題での出題例などを加えてあります。

おことわりしなければならないこと

したがって、内容は専門的なものではなく、また記述にも不正確な点、誤りが多々あり、かつ記述に精粗の差がかなりあります。その点をご了解の上でご利用下さい。そして作成者の力量の限界から、情報が古かったり、地域や時代にムラがあったりしています。世界史(日本史も含めた歴史全般)を知るには、違った『窓』から眺めることも必要です、さまざまなサイトで情報を集めて下さい。ネットで公開する責任は充分承知しているつもりです。誤った情報であることが判明すれば、できるだけ迅速に修正しています。常に作成途上であることをお許し下さい。

イ.ご利用にあたって

取り上げた用語は

高校世界史の各種教科書で取り上げられている用語は出来るだけ取り上げることを目指しています。しかし大学入試では、教科書以外からも出題されている現実がありますので、実際の入試問題で出てきた例を踏まえて選択しました。また、教科書や入試では扱われていないけれども、ある大項目を理解する上で必要と思われる事項もとりあげています。授業では関係がない、あるいは触れていると時間が足りなくなる恐れのあるようなマニアックな用語はできるだけ扱わないようにしましたが、場合によっては必要以上に細かな情報になっているかもしれません。その辺はご利用される皆さんのご判断で読み飛ばしていただいて結構です。つまり、用語カード作成者の主観で用語を選択し、かつ記述に精粗があることをお断りしておきます。

引用書籍は

一般的な解説以外に、その用語の説明として分かりやすい文章や面白い話を、元の書籍から引用しています。引用にあたっては、正確を期していますが、もし誤った引用があれば直ちに訂正したいので、お気づきの箇所をメールでお知らせいただけると助かります。引用書籍はいわゆる専門書はできるだけ避けて、概説書や文庫、新書など、実際に読んでみたい時に入手しやすくしました。またおせっかいですが、Amazon で書籍情報を知ることが出来るようにしてあります。なるべく標準的な書籍を選びましたが、作成者の主観が入っているので必ずしもベストとは言えないかも知れませんのでご容赦下さい。コンセプトは、「“ブックオフ”で学べる世界史」です。(つまり論文などのレベルでは使えないのでご注意を。)

こまめに更新中です

この用語集は、内容の追加、修正も日常的に行っています。さらに新しい情報があれば、随時、追加していきます。つまりオーソライズされた固定的な用語集(glossary)ではなく、本論の付録(appendix)として常に変化・増殖する情報カードであると言えます。ページをご覧いただくにあたっては、以前に閲覧したページだとキャッシュが表示されますので、ご面倒でも必ず更新ボタンで最新版をご覧下さい。更新ニュースは今の窓のトップページの更新欄に掲載します。

この用語集のご利用は

高校で世界史を教えている先生方のご利用を想定していますが、生徒の皆さんの学習の参考や、知識の確認、理解の支援にもなるのではないかと後悔した、いや公開した次第です。どうぞご自由にご利用下さい。引用、リンクはフリーです。地図類も教材として使用する範囲で自由にお使い下さい。ただし、写真類は教育利用と言うことで著作権に触れない程度に使用させて頂いております。再利用についてはこちらで許容権限はありません。エピソードや入試実例は、先生方の授業のちょっとしたネタ、生徒さんの学習のちょっとした豆知識にもなるかと思います。

レポートへのコピペはやめましょう

ただし、高校生の皆さん、あるいはこのページを覗いた大学生の皆さんは、あくまで「参考資料」としてお読み下さい。記述の事実関係に誤りがあるかも知れませんので、もし二次利用される場合はご、自分でより権威の高い書籍や資料を直接確認した上でお願いします。『窓』の記述を安易に copy&paste してレポートにすると、すぐ見抜かれて評価が下がりますよ。編集人としてはそこまでの責任は負いかねます。あくまで自分の知識を深めるためにお読み下さい。つまり、本格的に知るためには『窓』から眺めるだけでなく、現地に出かけてみなければなりません。

ウ.使い方

用語リスト

用語リストには「教科書章節別」と「アイウエオ順」とまだ試運転中ですが時代順に並べた「年表用語集」があります。各項目をクリックするとそれぞれのカード内容が表示されます。メニューからリストの種類を切り替えられます。教科書章節別リストは、山川出版社刊『詳説世界史』に準拠し、その章節順、用語の出現順に並んでいます。

用語カード

ハイパーテキストになっていますので本文中のリンクで、他の用語カードにジャンプすることが出来ます。右上の Appendix list から、用語リスト画面に戻ります。PC版であれば、左側のメニューで「印刷」をクリックすると印刷用の画面となり、印刷が可能です。参考書籍、映像素材の項目がある場合は、その書籍やDVDなどを紹介する Amazon のページに飛びます。

カードの検索

カードの検索は本文中の用語リストページから Yahoo のサーチ機能を利用したサイト内検索が出来ます。検索した用語が記載されている当サイト内のページがリストアップされます。またサイト外の検索も選択できます。
ページ内の検索は、用語一覧のページ、用語のページそれぞれで、ブラウザーの検索(グーグルであれば右上の「展開アイコン」から入れます)をご利用ください。とても便利です。

エ.おねがいと御礼

 この用語集はページ作成者が高校での世界史の授業の下調べの際に収集した用語カードを公開するものです。授業のつどに世界史関連書籍から学んで書き抜いた手作りカードが何年もの間に増え、検索が面倒になったので、ある時期からパソコンに打ち込み、備忘のためにデータ化してきました。そのデータをハイパーテキスト風のHTML文書にして授業に役立てようとして作ったのがこの用語集です。世界史学習のヒントとなる用語解説を心がけましたので、先生の授業の下調べ、生徒の皆さんの理解の参考になれば幸いです。
 現在も作成途上にあるため、カード間のリンクはまだ不十分であったり、リンクが切れていたり間違っていたりしていると思います。ご容赦下さい。内容の誤り、リンクの誤りについてもメールでご一報ください。たいへん助かります。今までも多くの方から、誤りや勘違いをご指摘いただき、できるだけ訂正をしてきました。また沢山の先生方や生徒さんに利用していただき、励ましの御言葉を頂いています。編集人として感謝申し上げる次第です。

「世界史の窓」編集人


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この節の小見出し
ア.はじめに
イ.ご利用にあたって
ウ.使い方
市販の用語集の紹介

山川出版社
『改訂版世界史用語集』

『五訂 必携世界史用語』
2015 実教出版

『もういちど読む山川世界史用語事典』
2015 山川出版社