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蔭位の制

唐の官吏任用制度での貴族優遇策。

官吏登用にあたり、父祖の官位によって子の最初の官位が決まる門閥貴族に対する優遇制度。唐では五品以上の高官の子孫は自動的に官吏に登用された。任子とか、恩蔭制度とも言われる。唐の律令制では科挙制度が行われて人材登用がはかられていたが、すべての官僚が科挙出身者で占められたわけではなく、特に高級官僚は蔭位の制によって任官した任子が多かった。つまり、魏晋南北朝以来の貴族(門閥貴族)が依然として政治の実権を握っていたのである。しかし安史の乱後の唐朝後期には次第に科挙合格者の官僚が次第に力をつけるようになってきり、9世紀に約40年にわたる門閥派(任子出身者)と科挙派(科挙合格者)の党争を経て、門閥派は荘園制の崩壊などを背景にしてしだいに没落していく。 → 貴族
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第3章2節 イ.唐の制度と文化