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キタイ

漢字表記で契丹のこと。西洋で中国を意味する言葉キャセイの語源。

10世紀に中国東北のモンゴル高原東部で活動した契丹人のこと。キタイの複数形がキタンであり、その中国語表記が契丹である。彼らはモンゴル系の遊牧民でモンゴル高原東部で遊牧生活を送り、唐や突厥の支配を受けていたが10世紀に急速に有力となり、916年に耶律阿保機が契丹国を建設した(後にと称する)。契丹国は渤海を滅ぼし、五代十国の争乱に乗じて中国本土の燕雲十六州を獲得するなど、モンゴル高原から中国東北部、華北に及ぶ大帝国を建設した。13世紀に中国東北部に台頭した女真の金によって攻撃されて帝国は滅亡したが、その一族耶律大石は西方に大移動し、中央アジアのトルキスタン一帯に西遼(カラ=キタイ)を建国した。このようなキタイ帝国の成立と西方への大移動は、西方諸民族にも知られ、キタイという名はヨーロッパでも中国を意味するようになった。現在、英語で、China と並んで「中国」を意味する Cathay の語源はこのキタイであるとされている。
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第6章2節 イ.北方の諸勢力