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アイルランド土地法

イギリス人不在地主からアイルランド人小作人を守るためのイギリスの法律。

イギリス人不在地主によって高額の借地料を取り立てられ、払えない場合は立ち退きを命じられることに対するアイルランドの小作農たちの中に、「小作権の安定・妥当な地代・小作権売買の自由」の三つを要求する「三F運動」が1850年代から激しくなった。1870年、第1次グラッドストン自由党内閣はアイルランド問題の解決を掲げて、三つの要求を認める「土地法」を制定した。しかし、農民の不満は解消されず、80年代初頭に「土地戦争」が激化した。81年に第2次グラッドストン内閣は「新土地法」を制定し、三要求を完全に認め、補助金を出して小作人が土地を購入できるようにして自作農創出を目指した。同時に過激な運動への取り締まりを強化した。農民の運動が土地国有化を目指しはじめると、中産階級も運動から離れ、土地戦争は沈静化した。19世紀末から20世紀初頭までに次第に小作農が自作農化し、農民の不満も解消されるが、政治的には自治は認めれず、運動は次に自治権の獲得を目標とするようになる。 → 19世紀のアイルランド問題 
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第12章2節 ウ.ヴィクトリア時代