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更新世

地質年代第4紀前半の258万年年前~1万1700年前の時期。人類の最初の段階である原人が出現した時期。かつては洪積世とも言われた。

化石人類の登場

 地質年代でいう新生代第4紀の前半(約170万年前~1万年前)にあたる。4回の氷河期と3回の間氷期があったとされる。ほぼ、原人(ホモ=エレクトゥス)・旧人(ホモ=ネアンデルターレンシス)・新人(ホモ=サピエンス)の化石人類が登場、活動していた時期で、考古学上は旧石器時代にあたる。更新世の次の第4紀後半(1万年前から現在)が完新世といわれる。

最近は洪積世・沖積世といわない

 なお、かつては洪積世・沖積世と言い方があり、考古学上は依然として使われることがあるが、地質学では更新世・完新世と言う用語が一般化している。もともと洪積世・沖積世という言い方はヨーロッパの学者が、キリスト教の伝承である「ノアの洪水」の時代を洪積世といったことから始まったもので、科学的な用語ではなかったと反省されいる。およそ、更新世が洪積世、完新世が沖積世にあたる。問題の解答に更新世を洪積世としても、誤りにはされないだろう。

TopicS 「人新世」地質時代に加わるか

 地質年代の新生代第4紀は更新世と完新世(現代)に分けられているが、最近、完新世のあとの現代を「人新世」(じんしんせい、ひとしんせい、いずれの読み方もある)とすることが、地質学の国際組織で検討されているという。オゾンホールの研究でノーベル化学賞を共同受賞したパウル・クルッツェン博士らが2000年、新たな地質年代 Anthropocene アントロポセンになった、と提唱したことから、09年に地質時代を承認する国際地質科学連合に「人新世作業部会」が設置され、世界11ヶ所で調査が始まっている。
 近年、地層やサンゴなどに放射性物質が焼却灰など人類活動の形跡が見つかる報告が増えており、こうした変化が地球規模で起きているが新しい地質時代への移行の節目なのではないか、というのが長沙の対象となっている。日本では別府湾の海底の堆積物の長沙が行われている。  核実験による放射性汚染やプラスチック汚染。あるいは化石燃料の利用による温暖化などは、まちがいなく人類活動による地球環境への影響であり、それが地質年代の上でも新たな節目となっている。「人新世」は「人類が地球環境を激変させた時代」として、地球の歴史に刻まれるのではないだろうか。それがいつから始まったかについては、現在のところ1950年代とする案が有力という。まだ調査・検討の段階で結論は出ていないが、2024年には国際地質科学連合の理事会で正式に決まる。<朝日新聞 2021/6/1 記事による>
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