錬金術
金を人工的に作り出そうとした古来からの試み。化学の起源。
物質の中で最も純粋で価値があると考えられた金を、他の物質から作り出すことができないか、という試みは古くメソポタミアやギリシアにも見られたが、特にアラビアにおいて発展した。アラビア以前の錬金術は呪術的なもので、占星術などと結びついていたが、アラビアでは物質と物質を化合させる実験を繰り返すことによって、耐火性の蒸留器や濾過器、フラスコなどの器具が工夫され、炭素ソーダ、アルカリなどのが知られるようになったことは「錬金術から化学へ」一歩進めたと言える。アラビアにはラジーとか、ジュベルなどの錬金術師の名が伝わっており、また多くの化学用語もアラビア語起源であることが多い。