1931年、アメリカ合衆国の
フーヴァー大統領(共和党)が、
世界恐慌のさなか、恐慌対策として打ち出した経済政策。モラトリアムとは支払い猶予、義務免除の意味で、第一次世界大戦で発生した、
賠償金や戦争債権の支払い義務を1年間延期するというもの。直接的にはドイツの対イギリス・フランスに対する賠償金支払い、アメリカに対する負債の支払いを猶予するというもので、世界恐慌が波及したドイツ経済を
賠償問題を緩和することで救済し、恐慌の世界拡大を阻止しようとしたもの。しかし実施時期が遅すぎ、すでに恐慌は世界に波及してしまっていたので、効果はなかった。