第11章1節・産業革命
【問】次の文章の空欄 (A)~(J)に最も適切な語句を記入しなさい。
産業革命は、1770年代から1830年代にかけてイギリスで典型的にみられ、19世紀末までに今日の主要工業国が経験した、生産技術上の急激で連続的な発展、およびこれに伴う社会・経済上の大変革である。工業の主要部門に機械が導入され、従来の問屋制家内工業や( A )に代わって大規模な工場制生産が支配的となり、( B )主義体制が確立された。イギリスの場合、毛織物(後には綿製品)が主要貿易品だったことが直接の誘因となって、繊維工業部門から始まった。ケイの飛び梓(1733年)、ハーグリーヴズのジェニー紡績機(1764年ころ)、( C )の水力紡績機(1769年)、クロンプトンの( D )紡績機(1779年)、( E )の力織機(1785年)などの発明が相次いだ。当初これらの機械は畜力、水力で運転されていたが、1785年ころから蒸気機関が導入され、従来の水力利用による工場の立地条件の制約が排除された。蒸気機関は、18世紀初めに( F )が実用化し、1769年に( G )が画期的な改良を加え、工場、鉱山、鉄道、汽船などあらゆるところに普及し、動力の側から産業革命を推進する主役となった。 一方、( H )父子による溶鉱炉の木炭からコークスへの燃料転換などの製鉄業における技術的蓄積は、産業革命初期に大きな影響を及ぼした。また、各種工作機械の発明は、機械製作の技術的基礎を築くとともに、機械工業の独立的発展を可能にした。 イギリスでは、このように産業革命が自生的・典型的に進展した。そして、イギリスは、経済学者ジェヴオンズが「( I )」と形容したほどの支配的な地位につくことになった。それを可能にした条件としては、 (1)植民地の獲得によって世界貿易の中で独占的地位を築いていたこと、 (2)それに伴って( B )の蓄積が進んでいたこと、(3)すでに17世紀のイギリス革命によって自由な経済活動が保証されるようになっていたこと、 (4)エンクロージャー(囲い込み)を中心とする( J )革命によって土地を失った農民が賃金労働者となり豊富な労働力が生み出されていたこと、 (5)鉄鉱・石炭などの資源に恵まれていたこと、などがあげられる。
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A | B | C | D | E |
工場制手工業※ | 資 本 | アークライト | ミュール | カートライト |
F | G | H | I | J |
ニューコメン | ワット | ダービー | 世界の工場 | 農 業 |
※別解: A:マニュファクチュア