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ジャワ原人

ジャワのトリニールで発掘された原人に属する化石人類。かつてはピテカントロプス=エレクトゥスと言われたが、現在では用いられず、ジャワ原人という。

 インドネシアのジャワ島トリニールで発見された原人(ホモ=エレクトゥス)に属する代表的な化石人類。現在ではピテカントロプス=エレクトゥス(直立原人)とは言わない。最近までその属名で言われたが、現在は原人の一つの地域集団とされ、単に「ジャワ原人」という。年代は、100万年(もしくは150万年)前ごろと50万年前ごろ、10万年前ごろの三つのグループが知られている。ジャワ原人がオーストラリアのアボリジニに進化したとの説もあったが、最近は否定され、ジャワ原人は絶滅したと考えられている。

発掘の経緯

 ドイツの生物学者ヘッケルは、ダーウィンの進化論を基に、人類の進化の過程でサルとヒトの間の「失われた鎖の輪」(ミッシング・リング)をつなぐ中間的存在にたいして「ピテカントロプス」(ピテクはラテン語でサル、アントロープはヒトのこと)と名付けた。そしてそれは東南アジアのスンダ列島のどこかで発見されるはずだと大胆に予言した。その予言を信じて発掘を行ったオランダの若い解剖学者デュボアが、1891年にジャワ島のソロ川流域にあるトリニールで、めざす化石を発見した。最初の発見は頭蓋骨と一本の歯だけだったが、翌年夏、同じ地層から大腿骨と歯を発掘し、2年後に調査の結果をまとめて、「ピテカントロプス=エレクトス」(直立猿人)として発表した。現在ではこの化石は独立した化石人類の種ではなく、北京原人と同じ、原人(ホモ=エレクトゥス)の一部と考えられるようになり、ピテカントロプス=エレクトゥスという学名は使用されなくなっている。
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ノートの参照
序章1節 ア.人類の進化