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ラスコー

フランス南西部に残された新人段階の人類の洞穴絵画。

ラスコー洞穴絵画
ラスコー洞穴絵画の狩人と野牛の死闘。
フランスの西南部にある旧石器時代クロマニヨン人(新人)が制作した洞穴絵画の代表的な遺跡。1940年、9月、ドルトーニュ県モンティニャック村で一匹の犬と子どもたちによって、偶然発見された。牛、馬、鹿などとともに、鳥の頭をもつ人物などが多く描かれている。時期は約2万年~約1万年前のマドレーヌ文化期と推定されているが、壁画の制作は長い期間にわたると思われる。スペインのアルタミラ洞窟の絵画と並び、旧石器時代の洞穴美術の代表的な遺跡であり、世界遺産に登録されている。右図はその一部で、傷ついて腹から腸が飛び出し、猛り狂った野牛が、まさに狩人を突き倒した一瞬を巧みに捉えている。<高階秀爾監修『カラー版西洋美術史』美術出版社 p.7>

Episode ラスコー壁画の危機

 世界遺産ラスコー洞窟壁画が、黒いシミに悩まされ「危機遺産」への登録まで取りざたされ始めた。フランス政府はラスコー壁画の保存策を検討するための専門家による新委員会を5月に立ち上げる方針を示した。07年に深刻化が報告されたメラニン色素が原因の黒いシミは現在、「減りもせず、広がりもしていない」状態だが、ユネスコはフランス政府に対し対策を講じなければ危機遺産に登録される恐れがあると伝えた。洞窟は1940年に発見されたが、一般公開され大勢の市民が訪れる騒ぎとなり、人の出入りによる悪影響が懸念され1963年に閉鎖された。01年にも白カビが見つかり空調設備の交換工事が原因とされた経緯があり、管理体制の不備が指摘されている。<朝日新聞 09.3.2夕刊> 
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ノートの参照
序章1節 ア.人類の進化