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細密画/ミニアチュール

中国絵画の影響を受けて、イスラーム圏で発達した画法。

 イスラーム圏で見られる書物の挿絵などに用いられた細密で装飾的な絵画。イスラーム教では偶像崇拝が厳しく禁止されていたので、写実的な絵画や彫刻は発達せず、アラビア文字の書体や挿絵としての細密画(ミニアチュール)が発達した。ミニアチュールは9世紀ごろのアッバース朝の宮廷に始まり、イランを中心に作られていたが、13世紀にイランを征服してイル=ハン国を建てたモンゴル人が、中国絵画の技法をイスラーム世界に伝え、独自の発展をするに至った。その後、ミニアチュールは、ティムール朝ではトルコ=イスラーム文化として開花して全盛期を迎え、さらにムガル朝ではインド的な題材も取り入れてインド=イスラーム文化として発展し、宮廷でのムガル絵画に影響を与えた。 → イスラーム美術の特徴