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六諭

明の洪武帝が農民に示した儒教的な六つの訓戒。

 里甲制のもとで、労働に励み、租税を負担して国家財政の基盤となる存在と位置づけられた農民に対し、洪武帝が示した六つの訓戒。朱子学の説く、「父母に孝順であれ」「長上を尊敬せよ」「郷里に和睦せよ」「子孫を教訓せよ」「おのおのの生業に安んぜよ」「非違をなすことなかれ」の六つからなる。要するに儒教の家族倫理を簡潔に要約したものである。里老人を通して里の人々に教えられた。

Episode 日本に伝えられた六諭

 洪武帝の六諭は、農民の教化に大きな力となり、中国の農村に浸透した。さらに次の清朝でも受け継がれ、『六諭衍義』が作られた。それが琉球を通じて日本にも伝えられ、江戸幕府の八代将軍徳川吉宗は、荻生徂徠に命じてそれを刊行させ、さらに室鳩巣が和解をつけて『六諭衍義大意』を出版して全国的に普及させた。
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ノートの参照
第7章1節 イ.明初の政治