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鄭氏

ベトナム北部を抑え、黎朝の実権を南部の阮氏と争った有力一族。

1527年、ベトナムの黎朝の帝位が莫氏によって奪われると、莫氏政権に抵抗する黎朝の旧臣の戦いが始まった。旧臣の一人阮氏の阮淦(グエン=キム)は、黎朝の生き残りの黎荘宗を探し出して即位させ、同じく旧臣の鄭検(チン=キエム)が総司令官として莫氏との戦いを指揮した。しかしその戦いの中で、鄭氏と阮氏の間で軋轢が生じ、阮氏は中部ベトナムのユエに拠点を移した。鄭検の子の鄭松(チン=トゥン)はタインホアを起点として莫氏軍と戦いを継続し、1592年についに莫氏を倒し、翌年ハノイで黎朝の世宗を即位させた。鄭氏は、ユエを拠点とした阮氏に対して租税の納付を要求したが、阮氏はそれを拒否し、両者は北緯17度付近で戦闘を開始し、ベトナムは南北に分裂した内乱期にはいる(鄭阮200年戦争)。鄭氏政権が続いたベトナム北部では大土地所有が進行し、政府の腐敗によって農民負担は増加して、農民反乱が相次いだ。 → ベトナム(4)
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ノートの参照
第8章2節 清代の中国と隣接諸地域