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桃花扇伝奇

清代を代表する戯曲。明朝の滅亡を題材とし、悲恋をからませた史劇である。

 清の文化の重要な遺産である文学作品のひとつ。2006年センター試験追試で取り上げられたので、そのリード文を拝借する。
 1644年に明朝が滅亡してから半世紀あまりのち,戯曲『桃花扇伝奇』が作られた。この戯曲は男女の悲恋を描きつつまた滅亡した明朝への追慕を濃厚に宿すものであった。そのため,清朝は現体制への批判を煽るものと見なして,戯曲の上演に神経質になった。劇中の登場人物である史可法は,揚州防衛の指揮を執って落命した明朝官僚として有名である。『桃花扇伝奇』では揚州陣中における史可法の嘆きを次のように描く。(岩城秀夫訳による。一部書き改め,省略したところがある。)
(引用)史可法:この史可法は,日ごと中原を回復せんと考えているが,計略は少しも思うにまかせぬ。斥候の知らせでは本月二十一日清軍の兵士はすでに准安の境まで侵入したということだ。麾下の兵士は三千たらず,どうして太刀打ちできょう。この准安・揚州を失えば,南京の陥落は自に見えている。明の国家もいよいよ終わりか,ああ,残念至極だ。
 史可法については、明の滅亡を参照。

出題

 2006年 センター試験追試験 第4問 B
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ノートの参照
7章2節 エ.清代の社会と文化