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カラベル船

大航海時代のポルトガルで用いられた三本マストの中型帆船。

 カラベラ、カラヴェルなどとも表記。大航海時代のポルトガルのエンリケ航海王子の時代、1440年頃に開発された、三本マストで三角帆を装備した外洋航行可能な帆船。大体50トンから200トンの間で、当時としては中型船の部類である。エンリケ時代の遠洋航海術の発達を象徴する船舶の改良であった。バルトロメウ=ディアスの喜望峰到達はこの船で行われ、コロンブスの第一次航海は3隻の内2隻が横帆式カラベル船、1隻はそれを大型にしたカラック船(またはナウ船ともいう)で行われた。カラベル船は積載量の点でより長期の航海には不十分であったため、その大型化が図られ、カラック船があらわれた。

エンリケ時代の開発

(引用)その帆装様式と船体設計の双方から見て、真に革命的な《船(ヴェッセル)》であった。カラベル船は三檣型(三本マスト)で通常大三角帆(ラティーン・スル)を装着しており、全部に主檣を、後部に二本の小さな帆柱を具え、その場合には《カラヴェラ・ラティーナ》という名で呼ばれていた。しかし、ニーニャ号やピンタ号(いずれもコロンブス船隊の船)がそうであったがごとく、時には横帆式のもあって、その場合には《カラヴェラ・レドング》と呼ばれ、主檣は船の中央に移っている・・・その船体設計は同じ、つまり細長かったのである。<ペンローズ『大航海時代』荒尾克己訳 筑摩書房 p.332>