新プラトン主義
3世紀後半、ローマ帝国末期にプラトン哲学を復興させた思想。
古代ローマ末期の
プロティノスにはじまる哲学。プロティノスは3世紀にエジプトの
アレクサンドリアで学び、ギリシア哲学を研究した。そこで
プラトンの言う「一者」や「イデア」という究極の真理は、人間が認識出来るものではなく、そこから流出するものを観照する(直感する)のみであると説く。感覚器官や言葉ではなく、沈黙のうちに絶対の真理と一体化しようと説く、神秘主義をとった。新プラトン派はキリスト教を否定したが、キリスト教徒の中では
アウグスティヌスらの教父が新プラトン主義を取り入れ、
教父哲学を体系づけた。 【出題】2004明大政経