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ジャーティ

インドのカースト制でのさらに細分化された世襲職業別の集団。4つの基本のヴァルナをさらにこまかく分けた。

 基本となる4つのヴァルナはさらにそれぞれの職業ごとにジャーティに分かれる。前1000年頃のアーリヤ人のガンジス川流域への進出以来、長い時間をかけて形成されたカースト制と不可分に成立し、現在までその影響を残している。
 ジャーティとは「生まれ」を意味し、身分としてのヴァルナ(種姓)と結びき、さらにヒンドゥー教の浄・不浄の観念から、それぞれに上下関係が生まれ、互いに通婚することなく、また食事などでも他のジャーティと同席できないなどの規制を持つようになった。そのようなジャーティは約3000に上ったという。現在ではポルトガル語に由来するカースト(ポルトガル語の「血統」の意味。彼らは初めはヴァルナの4種姓をそう呼んだ)の用語がインドでも一般化して、カースト集団と言われる。 → カースト制 
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