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チャビン文化

前1000年頃、南アメリカ、アンデス地方の最初に現れた文明。

 前1000年頃、南米大陸のアンデス高地北部に成立したアンデス文明のなかで、最初にこの地域全域に広がった文化。チャビンとはペルーのアンデス山中、アマゾン源流の小村の名で、1919年に考古学調査が行われ、チャビン=デ=ワンタル遺跡が発見され、南米大陸最古の文明とされた。遺跡は約300m四方の地域に、地下の神殿、石造建造物、プラットフォーム、テラス、彫刻を施した石の柱などがみられる宗教施設であろう。その後、ペルーの山岳地帯から平地にかけて土器と金属器(金、銀、銅)、さまざまな道具を伴うチャビン文化の分布が明らかとなり、後のインカ文明とは異なる、それに先行する文明と考えられるようになった。<泉靖一『インカ帝国』1959 岩波新書 p.14,30-44,46,54> 
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書籍案内

泉靖一
『インカ帝国』
1959 岩波新書