モチーカ文化とも言う。
チャビン文化に続く紀元後100年頃から500年頃まで、ペルーの北部海岸地方に生まれた、いわゆる
アンデス文明の開花期の地域文化の一つ。トウモロコシ栽培や漁業を行い、日干し煉瓦(アドベ)を積み上げた巨大なピラミッド型の神殿(ワカ)を建設した。また、織布、土器、金属器の製造など高度な技術を持ち、脳外科手術なども行っていた。農業では海岸近くの島々に堆積した鳥糞(グウアノ)を肥料として利用していた。この文化は500年頃に忽然と姿を消し、代わってアンデス高地に始まっていた
ティアワナコ文化がアンデス全域に広がることになる。
<泉靖一『インカ帝国』1959 岩波新書 p.54-63>