ボッカチオ
14世紀、フィレンツェのルネサンス期の文学者。『デカメロン』を著作。
ルネサンスの文学を代表する『デカメロン』の作者。1313年、パリに生まれたが父はフィレンツェ出身の商人。名前はジョバンニ。ボッカッチョとも表記。15歳で父から業務見習いにナポリに行かされる。仕事の傍らラテン語を学び古典に親しむ。1331年にフィアンメッタという女性に恋をし、詩作をはじめ、彼女に捧げる詩作をたくさん作った。父の出身地フィレンツェに戻り、ペトラルカなどと交わり、1348年の黒死病(ペスト)の大流行を体験する。1353年、『デカメロン』を発表、その冒頭には黒死病の様子が語られている。またボッカチオは、中世ヨーロッパの文化史上では忘れられていたホメロスの『イーリアス』のギリシア語原典を発見し、それを翻訳して紹介したことであり、ルネサンスの中での彼の大きな業績である。