印刷 | 通常画面に戻る |

愚神礼賛

1509年に発表された、エラスムスの主著。教会の偽善を風刺、カトリック批判を展開してルター等の宗教改革に影響を与えた。『痴愚神礼讃』ともいう。

 1509年に発表された、オランダのエラスムスの著作。エラスムスがロンドンを訪問した際、トマス=モアと知り合い、その家で1週間で書き上げたという。刊行に際してもトマス=モアに献呈されている。『痴愚神礼賛』とも表記。痴愚の女神が語るという形式で、当時の教会の形式化や、聖職者の偽善をするどく風刺した書物であり、1517年に始まるルターの宗教改革にも影響を与えた。。
 翻訳は岩波文庫『痴愚神礼讃』渡辺一夫訳がある。同書は、2006年、渡邊一夫と二宮敬氏の新訳が中公クラシックスの1冊として刊行されている。