フクバラハップ
1942年3月、フィリピン共産党が組織した抗日武装闘争の組織。戦後はアメリカ軍に抵抗した。
フィリピンで太平洋戦争の時期から戦後にかけて、フィリピン共産党が組織した、抗日武装闘争の組織。ハップが日本を指し、抗日人民軍の意味。略称はフク団。共産党は当時アメリカの植民地支配とも戦っていたので、日本軍と戦うべきかどうか、むしろ協力すべきではないかという戦略論もあったが、コミンテルンの反ファシズム闘争路線をとり、日本軍と戦う戦略をとった。その戦術は、中国共産党軍の「三大規律、八項注意」が指針とされた。フク団はゲリラ戦をとったので、戦闘内容など不明な点が多いが、山岳部を実効支配し日本軍にも大きな損害を与えた。
アメリカ軍との戦い
しかし日本軍を撤退させた後、アメリカ軍はフク団を反乱分子として厳しく弾圧したため、フク団は今度は抗米闘争である第2次闘争を展開した。治安の回復、共産勢力の排除を優先する米軍とフィリピン軍はフク団に対する掃討作戦を展開、次のキリノ、マグサイサイ政権は硬軟交えての対策をとり、1955年までにフク団の活動を抑え込むことに成功した。