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旧人

原人に次いで登場した化石人類の第3段階。ネアンデルタール人など。

 原人(ホモ=エレクトゥス)に続く化石人類。ホモ属に属し、ネアンデルタール人が代表的な例なので、学名はホモ=ネアンデルターレンシスという。ほぼ20万年前に出現し、4、3万年間には絶滅したと考えられる。

出現時期と分布:

 諸説あり、20万年説の他に、60万年ほど前からとするものもある。現在は、原人のなかから数十万年前のアフリカで枝分かれしたハイデルベルク人が現れ、その一部が中東・ヨーロッパでネアンデルタール人となったと考えられている。ネアンデルタール人と同様の化石は、ヨーロッパを中心に西味から中央アジアにかけての比較的狭い範囲である。かつてはジャワ島のソロ人、南アフリカのローデシア人などもネアンデルタール人と同じとされていたが、最近は、前者はジャワ原人に近い化石人骨、後者はむしろホモ=サピエンス(新人)に近いとされるようになり、除外されている。

特徴

 ネアンデルタール人は脳容積が増大(現代人よりも大きいとも言うが、形は頭頂部が平坦で前頭葉の発達は見られない)し、石器製造では剥片石器を造る技術を獲得し、毛皮をまとい(毛皮をなめすのに前歯を使ったらしく前歯がすり減っている人骨が多い)、洞窟住居で狩猟生活を行っていた。彼らの遺跡からは埋葬された人骨が見つかっており、人間文化の発展が見られる。かつてはどう猛な狩猟民というイメージであったが、現在では現代人に近い、一定の「文化」を有していたと考えられている。

新人との関係

 この旧人が、現代の人類(新人)にそのまま進化したのかどうか、についても対立する説があり、各地の旧人がそれぞれ進化して現在のコーカソイドやアジア人、黒人などに進化したという「多地域進化説」と、旧人は絶滅しそれとは別にアフリカに起源を持つ新人が世界中に広がり「置換」が行われたとする現生人類「アフリカ単一起源説」が対立していた。現在は、1990年代終わりにDNAパターンの解読が進んだ結果、ネアンデルタール人など旧人と現代のわれわれホモ=サピエンスはつながりがないことが判明し、旧人は絶滅したと結論された。
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ノートの参照
序章1節 ア.人類の進化