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ロータル

インドのグジャラートで発見されたインダス文明の都市遺跡で、海に面しており大きな港湾施設を有していた。

 モエンジョ=ダーロハラッパーと並ぶインダス文明の重要な遺跡。インダス文明圏の最南端に位置するインドのグジャラート地方の、インド洋につながるカンバート湾に面している。この遺跡からは大きな船だまりらしい遺構が発見されており、メソポタミア文明との交易が行われていたことが考えられている。

巨大なドックの遺構

 ロータルの都市遺跡の東側で発見されたプール状の遺構は、縦730フィート、横120フィートにおよぶ煉瓦づくりの巨大なものであり、近くのサバルマティー河と運河で結ばれている。この遺構は「ドック」と仮称され、遠洋航海に使われるような大きな船の船だまりか、修理の場所だったのではないか、と考えられている。そうではなく潅漑用の施設とする説もあり、決定的なことは言えないが、ドックであった蓋然性が高く、そうであれば、メソポタミアとの間の海上交通が想定される。事実、インダス文明の遺跡から楔形文字などのメソポタミア文明の遺物が見つかり、逆にメソポタミアからインダス文明の遺物も出土している。<山下博司『ヒンドゥー教とインド社会』山川出版社・世界史リブレット5などによる>
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2章1節 ア・イ.インダス文明の形成