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古代中国の集落、およびいくつかの邑を統合して成立した城壁を持つ都市国家。

邑(ゆう)は周囲を壁でかこまれた聚落のことで、その象形文字である。前4000年紀の中国の新石器時代、定住生活が始まり農業生産力が徐々に高まっていくなかで、各地に村落(ムラ)が生まれてきた。しだいにいくつかのムラを統合して周辺の人々を集住させ、周囲を城壁で囲んで防衛する規模の大きな城郭都市が出現した。そのようなムラおよびそれが発達した城郭都市を邑といっている。邑の住民は同一血族である氏族と意識され、有力者が族長として祖先に対する祭祀を行い、住民は周辺の農地を支配して租税を納めた。また、周辺の邑との交易も行われ、邑の支配者は経済的な管理も行っていた。このように、邑は他の古代文明圏における都市国家にあたると言える。このようにして成立した邑の中で最も有力となって大邑といわれた「商」を中心にして、邑の連合体として成立したのが殷王朝であり、そのような国家形態を邑制国家ということもある。
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第2章3節 ウ.殷と周