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アブー=アルアッバース

6世紀中頃、イスラーム帝国のアッバース朝を創始したカリフ。シーア派などの不満を利用してウマイヤ朝を倒した。タラス河畔で東軍と戦った。

 アッバース朝を創始したカリフ(在位750~754年)。アッバース家はイスラーム教の創始者ムハンマドの叔父のアッバースの子孫で、イラクのクーファを拠点に、シーア派のアラブ人や、非アラブ人に支持を広げ、さらにイランのホラーサーン地方出身の部隊を戦力として反ウマイヤ朝運動を続けていた。
 749年、当主アブー=アルアッバースはカリフを称してムハンマド伝来の黒旗を掲げた。ウマイヤ朝最後のカリフ、マルワーンはアッバース軍討伐の軍を起こしたが、ティグリス川の支流ザーブ川の戦いで敗れ、750年エジプトまで逃れたところで殺され、滅亡した。こうして唯一のカリフとなったアブー=アルアッバースは、「サッファーフ(血を注ぐ者、殺戮者の意味)」と呼ばれるようになった。権力を握るとアブー=アルアッバースはシーア派弾圧に乗り出し、カリフの権威を高めることに努力した。また成立直後の751年、中央アジアのタラス河畔で唐軍と戦って勝利した。
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ノートの参照
第5章1節 ウ.イスラーム帝国