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マンサブダール制

インドのムガル帝国アクバル帝が定めた位階制。支配層は位階ごとに禄(マンサブ)が定められ、その額に応じた騎兵と騎馬を養い、帝国の軍事力を支えた。位禄として与えられる給与は、土地からの徴税権(ジャーギール)の形をとった。

 16世紀後半、インドムガル帝国で、アクバル帝の時に定められた位階制のこと。ムガル帝国の支配層である官僚は、文官と武官の区別はなく皇帝に軍事奉仕が義務づけられたが、最低10から最高5000までの数字で示されたマンサブ(禄位)を与えられ、そのマンサブに応じて給与の額と保持すべき騎兵・騎馬の数が定められた。マンサブ1000以上が貴族(アミール)とみなされた。マンサブを与えられる官僚(禄位保持者)をマンサブダールという。給与は土地の形で与えられたが、土地そのものではなく、土地からの徴税権であり、それをジャーギールという。功績に応じて禄高も変化したが、与えられるジャーギールは世襲はみとめられなかった。
 マンサブダール制(マンサブダーリー)とジャギール制(ジャーギールダーリー)は、ムガル帝国の独自の制度と言うより、西アジアのイスラーム王朝の共通してみられ、インドのデリー=スルタン朝でも実施されていたイクター制を継承する軍事官僚制度と見ることができる。山川出版社の詳説世界史で取り上げられ、山川の用語集には記載があるが、他の教科書や用語集では採用されていない事項なので、あまり深入りしたくないが、イクター制との関連では抑えておいた方が良いだろう。
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ノートの参照
7章4節 ア.ムガル帝国の成立