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亡命貴族/エミグレ

フランス革命を避けて国外(主にドイツ)に逃れた貴族。エミグレという。

フランス革命中に、革命を恐れて他国に亡命した貴族のことで、フランス語でエミグレ(emigré)という。1789年に封建的特権が廃止されて貴族としての特権の多くを失い、さらにヴァレンヌ逃亡事件8月10日事件など、王政の危機が深まると共に亡命する貴族が増えた。ジャコバン派独裁政権の下でのルイ16世処刑でその恐怖は頂点に達し、さらに封建地代の無償廃止で経済的基盤が失われた。特にドイツのコブレンツは亡命貴族が集中し、反革命の巣窟と化していた。その中心にいたのがルイ16世の弟のプロヴァンス伯(後のルイ18世)とアルトワ伯(後のシャルル10世)だった。亡命貴族が国内の反革命と結びついていることを恐れたジャコバン独裁政府は、亡命貴族の領地を没収した国有財産を競売に付した。彼らは亡命先で反革命の軍隊を組織し、復権の機会を狙い、オーストリア軍などに協力した。フランス革命期、ナポレオン時代を通して亡命生活が続いたが、ナポレオンの没落後の王政復古によって帰国が許されたので、多くが帰国した。復古王政下では彼らへの土地返還が行われたが、そのため財政を圧迫し、さらに革命派に対する彼らの報復が盛んに行われ、その存在はその後もフランスの問題点として続くが、次第に勢力は弱くなり、復古王政の崩壊後はほぼ消滅する。
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ノートの参照
第11章3節 ウ.戦争と共和政