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ベル

1876年、アメリカのベルは「電話機」を発明した。彼はベル商会を設立して電話事業に乗り出し成功した。

 グラハム=ベルはボストン大学の音声生理学の教授で、自ら聾唖学校を経営していた。ベルは1875年6月3日、偶然に電磁石と振動板をうまくかみあわせれば、音を電気にして送れることに気づいた。電気についての知識のないベルは、電気器具に精通するワトソンを助手として、翌76年に電話機を発明した。ところが1日前に独学で電気学を学んでいたエリシャ=グレーが特許の申請を済ませていた。
 1976年はアメリカ合衆国建国100年を祝いフィラデルフィアで万国博覧会が開かれ、ベルの「電話」が早速展示されて注目を集めた。ベルは、ベル商会を創設して「電話事業」を本格的に開始したが、グレーの特許を買い取ったウェスタン・ユニオン電信会社の激しい攻勢を受けた。1879年、ベル商会はウェスタン・ユニオンと協定を結び、収益の20%を17年間支払うと言うことで事業から手を引かせ、電話事業の独占に成功した。こうして世界中にベル商会の「電話」が普及に、人類のコミュニケーション手段は劇的に変化していくことになる。<宮崎正勝『モノの世界史』2002 原書房 p.290>
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第12章4節 ウ.科学・技術と市民生活