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盧武鉉/ノムヒョン

韓国の大統領(2003~08年)。民主化、歴史の見直しを進め北とも融和策を継承。

ノムヒョン。韓国の政治家で第16代大統領(在任2003~2008)。韓国で初めての戦後生まれ(日本の植民地支配を経験していない)大統領。高卒後に独学で司法試験に合格し弁護士となり、人権派として知られる。政界に入り、金泳三、金大中らの下で活動。1990年代に台頭した三八六世代(30歳代、80年大学入学、60年代生まれ)のインターネット世代の支援で、従来型の政治家にない清新さが期待され、50歳代で大統領となった。この盛り上がりを韓国では盧風(ノプン)といった。
 盧武鉉は民主化の確立を掲げ、そのためには「歴史の見直し」が必要であるとして、それまでほぼ封印されてきた1948年の済州島での四・三蜂起事件の見直しを進め、2003年10月には自ら済州島を訪れ、犠牲者と島民に国として初めて公式の謝罪をした。
 しかし、イラク戦争でアメリカ合衆国の派兵を支持、韓国軍の派遣に応じたことから人気にかげりが出始め、また北朝鮮政策では金大中太陽政策を継承したが、それが北朝鮮の金正日を強気にさせて核実験の強行に向かわせたとして批判されるようになった。その結果、2008年の大統領選挙では後継候補が保守派の李明博(ハンナラ党党首。ハンナラとは「大いなる国」という意味)候補に敗れる要因となった。

前大統領の自殺

 2009年5月23日、盧武鉉前韓国大統領は釜山の自他記の近くの岩山から飛び降りて自殺した。親族の不正疑惑で自らが聴取されるという事態になっていた。退任後、李政権の下で、前大統領の盧武鉉夫人が100万ドルの不正献金を受け取っていたという疑惑が表面化し、4月末には前大統領自身も聴取されていた。前大統領は在任中クリーンな政治を特に強く主張していたので、親族の不正についても弁明しきれないと感じたらしい。韓国大統領にまつわる金銭的な不正事件はこのところ連続しており、その政治体質が問題となっている。
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