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マハーバーラタ

グプタ朝のサンスクリット文学の最高傑作である叙事詩。

 グプタ朝ではサンスクリット語が公用語として用いられ、多くの優れたサンスクリット文学がつくられた。二大叙事詩『マハーバーラタ』と『ラーマーヤナ』もグプタ朝時代にサンスクリット語で書かれて完成された。
マハーとは‘偉大な’という意味、バラータとは‘バラータ国’のことで、現在でもインドの正式国名とされている。題材は後期ヴェーダ時代のバーラタ国の二大部族(バーラタ族とクル族)の間の戦争であるが、シヴァ神とヴィシュヌ神、ヴィシュヌ神の化身であるクリシュナが活躍する。『マハーバーラタ』に含まれる聖歌バガヴァッド=ギーターは、世界で最も深遠にして美しい哲学的詩歌と言われ、20世紀のガンディーサティヤーグラハなどのインド独立運動に際しても指針となった。