布貨ともいう。
戦国時代にの
青銅貨幣の一つで、農具の鋤の形から転化したもの。布銭と言うが布ではないので注意。中原地区の
韓・魏・趙(山西、河南地方)で流通した。
布銭には、首の部分にソケット状の柄の差し込み口の痕跡のある空首布と、平らな平首布とに分かれる。空首布はさらに肩の部分の形によって、平肩、尖肩、斜肩に分類される。平首布はさらに多様で、足の部分の形で方足布、尖足布、円足布に分かれる。その他、足部、肩部、首部に孔のあるものと無いもの、などなど多くの種類に分かれる。
<中国出土資料学会編『地下からの贈り物』2014 東方書店 p.71 江村治樹執筆部分より>