州試
宋代の科挙の第1段階の試験。州ごとに実施された地方試験。
宋(北宋)の科挙の制度において、第1段階の試験で各州で行われるものを州試といった。首都とその周辺の特別州である府での試験は府試という。いわば中央での省試の受験資格を取るための予備試験の意味があり、その受験資格を証明する文書を解といったので、州試・府試は一括して解試とも言われた。明清時代は郷試 と言われるようになる。宋代の科挙は3年に1回、その第1段階である州試は、子年・卯年・午年・酉年に、地方の州(明清では省)ごとに一斉に、3日間かけて行われた。倍率は北宋では10~50%であったが、南宋の12世紀になると1%以下という狭き門であった。これに合格したものは挙人といわれ、省試の受験資格が与えられた。