シンガサリ朝
1222年にジャワ島東部に成立したヒンドゥー系国家。元の遠征を受けて混乱し、マジャや派人王国が興る。
ジャワ島の王国で、1222年にクディリ朝を倒して建国。シンゴサリとも表記。ジャワ島東部のシンガサリを中心に、ヒンドゥー文化を発展させ、その勢力をシュリーヴィジャヤ王国のパレンバンまでのばし、それを圧迫した。クルタナガラ王の時、元朝のフビライ=ハンの使節が1289年に来航して、服属を要求してきたが、王はその使者を捕らえ、追放してしまった。1292年にフビライは遠征軍をジャワに派遣したが、そのときはすでにシンガサリ朝はクディリ朝の遺子の反乱によって国王が殺されるという混乱の中にあった。クルタナガラ王の女婿ヴィジャヤはマジャパヒト村に逃れ、王位の回復のために元軍の支持を受けることに成功し、マジャパヒト王国を開いた。<ハリソン『東南アジア史』みすず書房 p.51 などによる>