封建反動
中世封建社会末期に領主の農奴に対する収奪が再び強まったこと。
14世紀ごろの中世末期のヨーロッパでは、貨幣経済が荘園の中にも浸透によって地代の金納化(貨幣地代)が進み、農奴の解放も進んだ。また百年戦争と黒死病の流行による人口の減少は、農業労働力の価値を高め、封建領主の支配は危機的状態に陥った。このような封建制の危機に当たり、領主は農民への支配権と収奪をさらに強化し、地代の引き上げをはかった。このような動きを「封建反動」という。
封建反動に反発した農民一揆
この封建反動は、農民の反発を招き、フランスでのジャックリーの乱、イギリスのワット=タイラーの乱などの「農民一揆」が14~15世紀にかけて起こることとなる。ドイツでの農民反乱は16世紀の宗教改革と結びついたドイツの農民戦争があげられる。