オクスフォード大学
12世紀、イギリスの最古の大学。13世紀に学寮(コレッジ)が形成され、特に自然科学で多くの人材を輩出し、現在に続いている。
イギリス最古の大学。オックスフォードとも表記する。オクスフォードはロンドンの北西約80kmにある。12世紀の後半、ヘンリー2世の時に大学として形を整え、13世紀にコレッジ(学寮)が形成された。そのころの総長ロバート・グロステストのもとで、自然科学が隆盛し、ロジャー=ベーコンなどが出た。唯名論者ドゥンス=スコトゥス、宗教改革者ウィクリフなどもオクスフォードに学んだ。ケンブリッジ大学は1209年にオクスフォードから分離して発足した大学。
参考 チャリティとしての大学
イギリス史家近藤和彦氏の近著『イギリス史10講』の第1講では、16世紀が「最初のグローバル化」の時代であり、それ以降を重視する必要があると説き、さらに「・・・チャリティと社会民主主義を知らなくては、今日のイギリスを理解することはできない。世界史の大事な部分もわからないだろう。なにしろオクスフォード、ケインブリッジの両大学もそれぞれの学寮(コレッジ)も「チャリティ」なのだが、その根拠は1601年の法律にある。」と述べている<p.4-5>。1601年の法律とは、エリザベス1世の時に救貧法と同時に出された「チャリティ公益法」であり、(引用)貧困救済、教育と宗教の振興、その他コミュニティの益のために設立され、基金や土地の収益を運用する公益団体(チャリティ)の法的根拠となった。今日の「チャリティ法」にまでその「精神と真意」は保持されている。<近藤和彦『イギリス史10講』2013 岩波新書 p.101>ということである。