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セルバンテス

スペイン全盛期の人で、『ドン=キホーテ』(1605)の作者。

 スペイン・ルネサンス文学を代表する『ドン=キホーテ』の作者。24歳の時、レパントの海戦に参加し、捕虜になると言う経験を持つ。『ドン=キホーテ』は、時代錯誤の騎士ドン=キホーテと、従者サンチョ=パンサがスペイン各地をめぐりながら繰り広げる滑稽な話を通じ、時代を風刺したもの。

Episode シェークスピアと同じ日に亡くなる

 セルバンテスは1547年に生まれ、1616年4月23日に亡くなった。奇しくもシェークスピアも同じ1616年4月23日に亡くなったという。二人の亡くなった4月23日は、現在、「サン=ジョルディ」の日といわれ、スペインのカタルーニャ地方の都バルセロナから広がった習慣で、女性が恋人の男性に本を贈り、男性は女性にお返しとして赤いバラを贈る日となっている。この日は、ユネスコも「読書の日」と定めたこともあって、日本でも書店が中心になって「バレンタインデー」の向こうを張って「本を贈る日」としてキャンペーンをしている。ただ最近はあまり聞かないので定着したとは言いがたいようだが・・・。
 「サン=ジョルディ」というのはバルセロナの守護神で、悪い竜を退治した騎士ゲオルギウスのこと。キリスト教世界ではよく知られた伝説上の英雄で、イングランドの守護神でもあるという。もともとこの日はバルセロナの祭日であったのが、たまたま文豪セルバンテスとシェークスピアの命日だったので、本を贈り物にしようというキャンペーンをバルセロナの本屋が仕組んだことらしく、始まったのは20世紀に入ってからのことだという。また、セルバンテスの方はこの日が命日であることは確かなようだが、シェークスピアのほうは異説もあるそうだ。また当時はスペインはグレゴリオ暦であったが、イギリスはユリウス暦のままだったので、同じ日というわけではない。<ウィキペディアの記事による。>
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書籍案内

セルバンテス/牛島信明訳
『ドン・キホーテ』
2001 岩波文庫(全6冊)