神権政治
16世紀、スイスのジュネーヴで宗教改革者のカルヴァンが行った、厳格なキリスト教信仰に基づいた政治。
神政政治ともいう。
ジュネーヴで、
宗教改革を推進した
カルヴァンはまず、「教会規則」を制定し、長老会を発足させた。長老会は当初12名の長老(一般信徒代表)と5名の牧師から構成され、カトリック教会に代わって市民の宗教生活を監視・統制した。ジュネーヴの市当局を握っていた有力市民(リベルタン)とカルヴァンはしばしば対立したが、次第に長老会の権威を高め、1560年代には反対派の動きを抑えて厳格な宗教理念に基づいた政治を展開した。カトリック派だけでなく、カルヴァンに批判的なプロテスタント派も厳しく弾圧された。