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第三身分

フランスの旧制度で大部分を占める市民、農民層。

 フランスのアンシャン=レジーム下で、第一身分(聖職者)、第二身分(貴族)に次ぐ身分とされた、商工業工業者、都市民衆、農民など、人口の大部分を占める。大きく分けて、農民と市民(都市住民)とからなり、それぞれ富裕な層と貧困層(小作人や下層市民)に分かれる。少数の富裕なブルジョワ=有産市民(商工業ブルジョアジー)として、絶対王政に反対したが、共和政への急進的な変革にも反発する存在であった。下層市民はサンキュロットと言われ、革命の過程で急進派を形成することとなる。第三身分は、領主への貢租、国王への租税、教会への十分の一税などの負担を強いられたが、参政権その他の人権は認められなかったため、革命を起こす原動力となっていく。1788年、シェイエスは、『第三身分とは何か』を発表してアンシャン=レジームを批判し、フランス革命の口火を切る。
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