エンゲルス
19世紀中ごろのドイツ人でマルクスの盟友として社会主義の理論化を進めた。
フリードリッヒ=エンゲルス Engels,Friedrich 1820~95 はドイツのライン州に生まれた。父は貿易会社を営んでおり、エンゲルスも学校を中退してそこで働いた。後にベルリンに出てベルリン大学の聴講生となり、ヘーゲル左派の哲学の影響を受けた。父の要請でイギリスのマンチェスターで父の経営する紡績工場で仕事をするようになった。イギリス滞在中にマンチェスターなどの工場における労働者の実態をつぶさに見ることによって、資本主義の矛盾を克服する共産主義に共鳴するようになった。
マルクスの協力者
その後、パリでマルクスと会い、その協力者となった。1848年、マルクスと共に『共産党宣言』を執筆、共産主義者同盟の指導にあたたった。ドイツの革命運動運動が退潮してからはマルクスと同じくイギリスに渡り、マンチェスターで会社経営にあたりながら、マルクスを援助。その死後は、草稿を整理して『資本論』第2部(1885年)、第3部(1894年)として刊行した。 → 1848年革命 社会主義運動