鉄血政策
プロイセンの首相ビスマルクが進めた軍国主義政策。
プロイセン王国のビスマルクの推進した、軍備拡張政策。鉄とは武器、血とは兵士を意味する。この政策のもとで、モルトケなどの名将が排出し、参謀本部を中心とするプロイセン軍が形成された。
ビスマルクの演説
ビスマルクは1862年9月30日にドイツ帝国議会で演説を行った。当時議会は政府・陸軍の進める軍制改革に対して進歩党などの自由主義者が反対し、予算案は議会を通過できなかった。そこでビスマルクは「現下の大問題は言論や多数決――これが1848年、49年の大きな間違いであった――によってではなく、鉄と血によってのみ解決される」と演説し、「鉄血宰相」のあだ名が付いた。そして議会で予算が不成立でも、国家活動は一刻も停止できない以上、政府は予算なしでも執政権を行使しなければならない、という「隙間論」で乗り切った。