オスマン帝国の
スルタン(在位1839~61)。アブデュル=メジト1世とも表記する。第2次
エジプト=トルコ戦争の敗北の直後の1839年、急死した
マフムト2世を継承してスルタンとなった。宰相ムスタファ=レシト=パシャの助力で、
ギュルハネ勅令を発し、
タンジマートを実施、
西欧化を進め、上からの改革を行った。ロシアの南下政策に対してはイギリス、フランスなどの支援で
クリミア戦争を戦い、1856年に「改革勅令」を出して非イスラーム教徒の政治的諸権利の尊重を唱い、西欧諸国への接近を示し、戦後のパリ条約では領土の保全に成功した。 →
オスマン帝国の危機