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キリスト教民主同盟/CDU

1945年に結成され、ドイツ連邦共和国(西ドイツ)の主要な政権政党となった保守系政党。アデナウアーらが指導し戦後西ドイツの復興を主導した。

 戦後のドイツに生まれた新しい政党。略称CDU(ツェーデーウー)。1945年9月、戦前の中央党(ビスマルクの文化闘争に抵抗したカトリック系政党。1933年、ヒトラーによって解党させられた)を母体に、アデナウアーを党首に結成された。キリスト教という名称は、カトリックとプロテスタントが協力し、キリスト教の精神をバックボーンにするということで、必ずしも宗教的保守派ではない。政策的にはリベラルな議会制法治国家、社会的市場経済、西側との結束を重視する外交を柱としており、自営業、農民、穏健なキリスト教的社会主義者などの幅広い支持を受け、教会組織のネットワークを持つことが力であった。同様の政党に「キリスト教社会同盟(CSU)」があるが、これはバイエルン地方のカトリック勢力を中心としており、CDUの姉妹政党という性格があり、ほぼCDU/CSU連合として活動している。
 CDUはライバルのドイツ社会民主党をおさえ、戦後ドイツ連邦共和国(西ドイツ)の政権を担当し、アデナウアーの指導のもとで奇跡と言われた経済復興を成功させた。その引退後はエアハルトが継承し内閣を組織したが、次のキージンガーは単独では政権が維持できず、社会民主党との大連立内閣となった。
 その後、1970年代はブラントおよびシュミットと社会民主党主体の連立が続き、東方外交を展開して緊張緩和に大きな役割を果たし、東西ドイツの対話も始まった。1982年に久しぶりにCDUのコールが首相となって、1990年に東西ドイツの統一を実現させた。コール政権の次は社会民主党のシュレーダーに交代し、2005年、CDUの女性党首メルケルが政権を奪回した。 → 現在のドイツ
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