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太陽政策

1998年に就任した韓国の金大中大統領が掲げた、北朝鮮との宥和政策。

 韓国金大中大統領が1998年就任に際して打ち出した、対北朝鮮政策。包容政策とも言う。
 1.朝鮮半島での一切の武力挑発を許さない。
 2.北朝鮮による吸収・統一を排除する。
 3.南北間の和解協力を推進する。
 この三点を原則として、北朝鮮との対話を進めるとした。凍りついている北朝鮮の姿勢を、韓国側の熱意ある働きかけで溶かすことができる、という意味で太陽政策と言われた。
 当時、北朝鮮は金日成の喪が明け、金正日が党総書記に就任(97年10月)していた。太陽政策を地ならししたのは現代財閥(ヒョンデ・グループ、韓国最大の財閥)の総帥鄭周永が直接北朝鮮を訪問して金正日と会談、金剛山観光の許可などの交流を実現させた。それを受けて2000年6月、金大中が平壌を訪問し、分断後初めての南北首脳会談が実現し、6月15日に南北共同声明が発表され、統一原則、親族訪問などの人道問題、多角的交流などが合意された。<文京洙『韓国現代史』2005 岩波新書 p.195-197>
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