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陳水扁

2000年、台湾で初めて政権交代を実現した民進党指導者。WTO加盟などを実現したが、中国との関係は悪化し、2008年に辞任した。

 台湾2000年3月の国民大会総統選挙で民進党(民主進歩党)から出馬し、第10代中華民国総統となった。これは半世紀に及ぶ台湾の国民党(台湾)政権を終わらせる画期的な出来事であった。陳水扁は台湾生まれで、台北市長としての実績はあったが、当選したのは国民党が李登輝大統領の次期候補擁立で一本化できず分裂選挙となったためで、彼自身の得票率は39.3%に過ぎなかった。しかし、初めての政権交代によって民主化も進み、経済成長を実現、2002年には世界貿易機関(WTO)加盟を実現させた。

中国との関係悪化

 2004年には、台湾独立を掲げて支持を広げ、再選された。彼は国名を「台湾」として国際連合に加盟することをめざしたが、「二つの中国」は認められないとするアメリカなどの支持を得られなかった。一方で大陸の中国政府との関係は悪化し、緊張がたかまった。2期目には夫人の公費流用疑惑などスキャンダルが続いて人気が急落し、2008年5月に大統領を辞任、11月には不正送金、収賄などの嫌疑で逮捕・起訴された。占拠では国民党が勝利し、中国との関係改善を主張した馬英九が総統となった。
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