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第1章・オリエントと地中海世界

★★ ローマ共和政 

2009 関西学院大・文

【問】次の文中の(   )に最も適当な語を記入し,また下線部に関する問いに答え,最も適当な記号1つをマークしなさい。

 ティベル川のほとりに建国された都市国家ローマは,(  ア  )人の王を追放して貴族中心の共和政となった後,中小農民が(  イ  )の軍事力によって,前3世紀には全イタリア半島を支配した。被征服地の諸都市は(  ウ  )によって,個別にローマと同盟を結ばされ,それぞれ異なる権利と義務を与えられた。この間、前3世紀前半には平民と貴族の政治上の権利は同等となった。
 またローマはギリシアのポリスと違い,征服地の住民の一部にローマの市民権を与えたため,広い領域を支配することに成功した。前3~2世紀の3回にわたる(  エ  )戦争でカルタゴを征服し、さらに,ローマはギリシア・小アジアにも進出し,前2世紀末までには,ほほ地中海全域を支配下に置いた。征服地に置いた(  オ  )の統治の任務を負ったローマの元老院議員や騎士階層は,領土の拡大によって莫大な富を獲得し,大量の奴隷を投入して(  カ  )による経営を発展させた。国防の中心を担った中小土地所有農民は,度重なる外征によって疲弊したが,(  オ  )からの安価な穀物の流入もあって没落する者が多くなった。共和政の基盤がゆらぎ、貧富の対立が激化すると、有力者は保守的は(  キ  )と無産市民や騎士の支持を受けた平民派に分裂して争うようになった。ローマでは都市文化が開花し、上奏市民は享楽的な生活を送り、下層民は有力政治家に「(  ク  )」を要求するようになった。農民層の没落による軍事力低下に危機感をいだいた(  ケ  )兄弟は,公有地の占有を制限して,土地所有農民層と(  イ  )軍の再建を試みたが,大土地所有者の反対にあって死に至った。このような混乱は,(  コ  )・カエサル・クラッススによる第l回三頭政治によってしずめられたが,カエサルはその後,元老院派をおさえて独裁官(デイクタトル)に就任し,共和政が事実上崩壊しローマは帝政へ移行することとなった。
問い
ローマの共和政に関する記述として,誤りを含むものはどれか。
 a.
ノビレスといわれた貴族は元老院を構成していた。
 b.
コンスルといわれた執政官は、はじめは貴族が独占していた。
 c.
プレブスといわれた平民は次第に発言権を強めた。
 d.
十二表法が制定され平民の地位向上に役立った。
カルタゴを建設した民族名として正しいものはどれか。

a.ギリシア人   b.ベルベル人   c.ラテン人   d.フェニキア人

奴隷に関する記述として,誤りを含むものはどれか。
 a.
大奴隷反乱であるスパルタクスの反乱は,アントニウスによって鎮圧された。
 b.
剣奴として見世物に使われるものもあった。
 c.
戦争捕虜が農場奴隷として使用されることが多かった。
 d.
シチリアの奴隷反乱など多くの奴隷反乱が生じた。
カエサルに関する記述として誤りを含むものはどれか。
 a.
『ガリア戦記』を著した。
 b.
コロッセウムを完成させた。
 c.
エジプトに遠征した。
 d.
インペラトルの称号が贈られた。
元老院に関する記述として,誤りを含むものはどれか。
 a.
最高の立法・諮問機関で議員の任期は終身であった。
 b.
ホルテンシウス法により,元老院の承認がなくても,平民会決議がローマの国法となった。
 c.
最高官職である任期2年のコンスルは,実質的には元老院の支配権に服していた。
 d.
元老院やコンスルの決定に拒否権を発動しうる護民官が,前5世紀前半に設けられた。
ローマの帝政への移行に関連する出来事を年代順に並べたものはどれか。
 a.
第2回三頭政治の成立→アクテイウムの海戦→カエサルの暗殺→プリンキパトゥスの開始
 b.
プリンキパトゥスの開始→第2回三頭政治の成立→アクティウムの海戦→カエサルの暗殺
 c.
カエサルの暗殺→第2回三頭政治の成立→アクティウムの海戦→プリンキパトゥスの開始
 d.
アクティウムの海戦→カエサルの暗殺→プリンキパトゥスの開始→第2回三頭政治の成立
 

解 答

エトルリア 重装歩兵 分割統治 ポエニ 属州
ラティフンディア 閥族派 パンと見世物 グラックス ポンペイウス

問い

 
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