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テルモピュライの戦い

ペルシア戦争でペルシア軍がスパルタ軍を全滅させた戦い。

 ペルシア戦争(第3次)で、前480年、テルモピュライ(テルモピレー)の隘路で南下するペルシアの20万の大軍とスパルタのレオニダス王が率いるわずか300の兵の激闘で有名な戦い。スパルタ軍は奮戦むなしく全滅し、レオニダス王も戦死した。ペルシア軍はここを突破してアテネを蹂躙したが、サラミスの海戦で敗れ、クセルクセス1世はペルシアに引き揚げる。

Episode スパルタの三百人隊

 レオニダスが率いたスパルタの三百人隊というのは、後継ぎの子供のある者たちだけの中から選りすぐった伝統の部隊。他のポリスの軍はペルシア軍に対する戦意が無く、南下するペルシア軍に立ち向かうのはスパルタ軍だけとなった。テルモピュライはアテネの北方にあり、山と海にはさまれた隘路となっており、ペルシア軍を阻止する戦いに選ばれた。現在は海岸がはるかに後退して内陸になっている。この戦いもヘロドトスの『歴史』に詳しく描かれているが、スパルタ兵の戦術は次のようなものだった。
(引用)スパルタ人の奮戦は目覚ましく後世に伝えるに足るものがあった。戦術を究め尽くしたものと戦うすべを弁えぬもの戦いであることを、まざまざと示した戦いぶりであったが、中でも特筆すべき戦法は、敵に背を向けると一見敗走するかのごとく集団となって後退するのである。ペルシア軍は敵の逃げるのを見ると喊声を挙げすさまじい音響を立てつつ追い迫る。スパルタ軍は敵の追いつくころを見計らい、向き直って敵に立ち向かうのである。この後退戦術によってスパルタ軍は無数のペルシア兵を倒したのであった。<ヘロドトス『歴史』巻七 211節 松平千秋訳 岩波文庫(下) p.134>
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1章2節 キ.ペルシア戦争とアテネ民主政
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ヘロドトス
『歴史』下
松平千秋訳 岩波文庫